孤独との戦い

独身生活において今の自分を孤独ととるか、自由ととるかで幸福度に大きな差が生じる。私も長い事独り身生活を送っているが、まだまだ自由と感じられる域に達していない。職場で同僚と話していても、行きつけのスナックで誰かとおしゃべりに興じていても、常に孤独感と隣り合わせだ。大勢の飲み会の帰りのタクシーの中なんて、誰もいない自宅がこの世の果て行きのように思え、タクシー運転手の目もかまわず、むせび泣いた事もある。別に一人が好きな訳ではなく、当たり前の幸せを求めて誰かと付き合っても、2、3ヶ月しか持続出来ない。そのため離婚してから5年以上経つが彼氏と呼べる存在がいなかった。そのせいあってか最近は、街中で見かける中学生の手つなぎカップルや、電線にとまって仲睦まじく羽繕いをしている2羽のカラスにさえ羨ましいと羨望の眼差しで見てしまう。かなりの重症である。どうせ同じ独り身なら、孤独ではなく自由な自分を満喫して幸福度を上げた方が人生得である。そこで、独り身の利点を一つずつ上げて行き、強がりなしで、独りもまんざら悪くはない。独り身最強!独り身万歳!!と胸を張れるようになって行きたいと思う。

1.好きなおかずを独り占め

独り者は相手の好みに合わせなくていい。献立も自分の好物だけを欲しい分だけ作ればいいし、酢豚の肉ばかり食べられてストレスを感じることもない。なんなら豚肉のみの酢豚でも誰にも文句は言われない。唐揚げの奪い合いになる事もない。最後の一個を食べられ、悔しさに枕を涙で濡らす事もない。料理の味付けも自分の好み、昨日がカレーで今日もカレー、明日も明後日もカレーでも自分が満足ならいいのだ。

2.時間をすべて自分に使える

当然仕事以外の時間はすべて自由時間。寝て過ごそうが、行きたいところへ行こうが自由。好みの配信動画を一日中見ていられる。休日の朝は目が覚めても好きなだけ布団の中でゴロゴロ過ごしていられるし、それにも飽きたらソファに移動してゴロゴロしていても誰にも文句は言われない。ただ度が過ぎると、だらしない自分に嫌気が刺すというデメリットもあるので、掃除や買い出しに出かけたりして、程よく気分転換する事も必要である

3.お金を自由に使える

給料の余剰分の使い道はすべて自分次第である。趣味に使おうが貯蓄だろうが投資だろうが、誰にも文句は言われない。自分のために汗水流して苦労して得た収入なのだ。ただ私は離婚してから、今思うにあれが買い物依存症なのかと認識するほど、すべてを化粧品につぎ込んでしまい気付けば超貧乏になっていた。計画性は重要だ。遅ればせながら今は、支出をなるべく抑え、微々たる貯蓄と投資をしている。

4.自由に恋愛ができる

特定の相手がいないので、恋愛もし放題である。行きずりの恋でも、飲み屋で仲良くなった相手とでもいつでも恋愛が出来るし、誰のお咎めもない。ただし年齢とともに出会う回数が少なくなってくる。そもそもいいなと思った相手はだいだい既婚者という問題点もあり、そうなると出会いの場が必然的にマッチングアプリになってしまう。私は大型連休に寂しくなる病を患っているため、次は年末年始あたりにマッチングアプリをやり出すと思われる。

5.お金がかからない

独り者はそもそもお金をかける相手がいないので、バレンタインもクリスマスもプレゼントを買わなくていい。勝負下着も勝負しないので買わないし、他の誰かに体を見せる機会は銭湯くらいなので、ムダ毛の処理もマメにしないし、脱毛のためにエステにも通わない。美容室ももう1年行っていない。以前は白髪染めのために月に一度美容室に行っていたが、今は自宅でのヘナ染めのみである。おまけに今倒れて救急車で運ばれ、下着を見られたら終わりだと若干ドキドキするくらいのボロい下着を付けている。なんと安上がりなのだろう。ここまで行くと、みみっちすぎる自分大丈夫かと心配にすらなってくる。高校時代の方がずっと華やかな日常であった。

このように独り者の利点はざっと上げても5点もある。逆に欠点はいうと

寂しい

この寂しさという感情。先に挙げた利点5個をかき消してしまうくらいの威力がある。独り身で生きていくという事は、自尊心を見失わず自分を卑下せず、寂しさに打ち負けることのないように上手くこの感情と付き合って行かなければならない。好物を独り占めという利点はあるが、同じ喜びを分かち合えないという欠点もあるのだ。50歳過ぎた今でもこの寂しさに慣れる事は出来ない。じゃあどうしてるのかというと寂しさを感じないよう自分を騙し騙し、気紛らわせ方式をとっている。

そういう訳で私は今日も、ペットを愛し、テレビに1人でヤジを飛ばし、運動で汗だくになり、酒をあおり「寂しさ」という邪魔な感情が入り込む余地を作らないような毎日を送っている。

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